ある購入希望者の方から、多くの人が抱く質問をいただきました。海のそばにあって、しかも浸水の区域から外れた家はありますか、というものです。水辺の空き家(日本にある、誰も住んでいない家)を望むのは、もっともなことです。正直に答えると、「ある場合もあります。そして、どの地図を見ているのかを知っておく必要があります」となります。
このガイドで扱うのは、沿岸ならではの点だけです。物件ページのハザードの行の読み方は、日本のハザードマップの読み方をご覧ください。リスクと建物そのものについての広い問いは、空き家を買うのは安全かをご覧ください。ここでは繰り返しません。
海の近くでは、どの確認が大切か
沿岸で大切になる国のデータは三つあります。どれもすべての地域で読み込まれているわけではなく、それがいちばん理解しておいてほしい点です。
- 河川の洪水。家の地図上の位置が、指定された河川の洪水浸水想定区域の中にあるかどうかと、想定される浸水深です。私たちが掲載しているすべての都道府県で読み込んでいます。これは川の地図で、海の地図ではありません。
- 津波。その位置が、指定された津波浸水想定区域の中にあるかどうかと、想定される浸水深です。国のファイルが公開されていない香川県を除く、すべての沿岸の都道府県で読み込んでいます。
- 高潮。その位置が、指定された高潮浸水想定区域の中にあるかどうかです。これは都道府県が調査を公表している場所にしかないので、沿岸のごく一部しか対象になっていません。
四つ目の情報である海岸までの距離は、二つの府県でしか読み込んでいません。これについては後で説明します。
確認はどれくらいまばらか
沿岸では「未確認」はよくあることで、それが該当なしを意味することは決してありません。家が未確認になる理由は、ハザードマップのガイドで説明しています。
2026年10月15日時点で、Engawaで売りに出ている掲載中の家8,494件の内訳は次のとおりです。
| データ | 区域内 | 地図上で該当なし | 未確認 |
|---|---|---|---|
| 河川の洪水 | 1,190 | 6,079 | 1,225 |
| 津波 | 404 | 5,700 | 2,390 |
| 高潮 | 142 | 198 | 8,154 |
これは内陸の家も含めた全国の合計です。海辺の家の件数ではありません。
いちばん分かりやすい例は高潮です。都道府県が調査した範囲の中にある家は、340件しかありません。残りの8,154件には結果がなく、多くの物件ページには高潮の行そのものがありません。国の津波のファイルがない沿岸の県は香川県だけなので、香川県では津波は未確認です。
高潮はどこで確認されているか
14の都道府県の家が、公表された高潮の調査の範囲に入っています。確認できた掲載中の家の数と、そのうち区域内にあった家の数は次のとおりです。
これは、危険の順位ではなく、この問いに答えられる場所の地図として読んでください。確認した340件のうち、142件が区域内です。調査がない場所では、答えは出ていません。
家から海までの距離が分かるのはどこか
京都府と鹿児島県だけです。この二つの府県では、物件ページに「海岸」の行があり、たとえば「海岸まで約0.1km」のように表示されます。それ以外の地域では距離を読み込んでおらず、行がないことは、海がどれくらい近いかについて何も示しません。この数字は、岩場か砂浜かを問わず、地図上の最寄りの海岸線までの直線距離です。浜辺があるという意味ではありません。
これで、購入希望者の方の質問に、範囲は狭いながらも実際の答えが出せます。2026年10月15日時点で、海岸から3km以内にある掲載中の家は166件で、京都府に53件、鹿児島県に113件です。そのうち137件は、河川の洪水と津波の両方で地図上で該当なしです。
これを全国の数字として読まないでください。この二つの府県の外では海岸までの数字がなく、それはゼロと同じではありません。
同じ絞り込みは「さがす」のページでも使えます。海の近くや、海の近くで、洪水と津波の両方の区域の外を試してください。後者では137件が表示されます。府県ごとに見るなら、京都府と鹿児島県から直接どうぞ。
津波の区域は海岸の近くにある
京都府と鹿児島県には、合わせて491件の掲載中の家があります。そのうち32件には海岸までの数字がありません。その32件のうち29件は、洪水か津波が未確認の31件にも含まれていて、3kmから10kmの帯にある家のうちさらに2件も未確認です。海岸に近い三つの帯を下に示します。そのほかに、10kmから50kmの家が146件、50km超の家が21件あります(292 + 146 + 21 + 32 = 491)。
| 海岸までの直線距離 | 掲載中の家 | 河川の洪水浸水想定区域内 | 津波浸水想定区域内 |
|---|---|---|---|
| 0kmから1km | 104 | 11 | 13 |
| 1km超3km以下 | 62 | 9 | 0 |
| 3km超10km以下 | 126 | 11 | 0 |
このデータでは、津波の傾向ははっきりしています。津波浸水想定区域にある13件は、すべて海岸から1km以内です。これは二つの府県での傾向で、全国に当てはまる決まりではありません。
河川の洪水は違います。海岸に沿って現れるわけではありません。海岸から10kmから50kmの家(146件)では17件が洪水浸水想定区域内で、上のどの帯よりも多く、50km超の21件では4件です。海から2kmの家でも、川のそばで洪水浸水想定区域に入っていることがあります。
海の近くで「該当なし」が示さないこと
洪水の結果が何を意味するかは、ハザードマップのガイドで説明しています。沿岸で大切なのは、河川の洪水の結果は川の地図であって、海の地図ではないということです。河川の洪水浸水想定区域の外にあっても、津波や高潮の区域に入っていることがあります。そして、津波で「地図上で該当なし」とあっても、それは地図の結果であり、約束ではありません。波、高潮、大雨は、国の地図が対象にしていない場所にも届くことがあります。住所ごとの公式の地図は、ハザードマップポータルサイト(disaportal)にあります。
結果がどれほど違いうるかを、二つの家が示しています。海岸から約0.1kmの京都府宮津市の家は、洪水浸水想定区域と津波浸水想定区域の両方に入っていて、その地点を対象にした調査がないため、高潮の行はありません。同じく海岸から約0.1kmの鹿児島県阿久根市の家は、どちらも「地図上で該当なし」です。だから私たちは、海岸をひとまとめに説明するのではなく、家ごとに示しています。
どんなことを尋ねるべきか
これらは私たちが助言することではありません。自治体、元の掲載ページを通じてバンク、または免許を持つ不動産会社に尋ねてください。
- 自治体は、この住所のハザードマップを公表していますか。大切なのは公式の地図です。国のポータルはハザードマップポータルサイトです。
- その家は津波や高潮の区域の中にありますか。自治体はその区域の避難経路を決めていますか。
- 国の河川の地図が対象にしていない、小さな川や排水路からの浸水について、自治体は何と言っていますか。
- この家に保険をかけられますか。保険会社か、免許を持つ不動産会社に尋ねてください。私たちは保険について助言しません。
- 建物はどんな状態ですか。それに答えるのは建物の調査をする専門家です。古い耐震基準と空き家の状態のガイドで、誰が家を確かめるのかを説明しています。
海辺以外の場所を探していますか
海と山のどちらにするか考えているなら、山と川の地域の空き家をご覧ください。本当に気になるのが都会までの距離なら、東京から行ける空き家をご覧ください。
この情報の根拠
洪水のデータは、国が指定した河川の洪水浸水想定区域のデータ(2024年度)です。津波のデータは、全国の津波浸水想定のデータ(2016年度)です。高潮は、国が公開しているハザードマップのタイルを使っています。海岸までの距離は、全国の海岸線のデータ(2006年度)を使い、京都府と鹿児島県で読み込んでいます。件数はすべて2026年10月15日時点のEngawaの掲載中の家で、掲載の内容が変われば変わります。Engawaのハザードの結果は、国の地図にもとづく最初の確認です。建物調査でも、助言でもありません。
よくある質問
海のそばで、浸水の区域から外れた家はありますか
ある場合もあります。海岸までの距離が分かる京都府と鹿児島県では、海岸から3km以内の家のうち137件が、河川の洪水と津波で地図上で該当なしです。該当なしとは、その二つの確認についての地図の結果です。約束ではなく、これらの家では高潮は確認していません。
「洪水浸水想定区域の外」なら、その家は浸水しないということですか
いいえ。地図の対象は指定された河川だけです。小さな川、排水路、平らな土地での大雨は、地図に載っていないことがあります。
物件ページに高潮の行がなければ、高潮の心配はないということですか
いいえ。調査がない場所では、その行は表示されません。それは「未確認」であって、該当なしではありません。
なぜ全国の海辺の家を検索できないのですか
海岸までの距離を持っているのが、二つの府県だけだからです。それ以外の地域では、都道府県のページを見て、家ごとに読んでください。
相談する準備はできましたか
もっと知りたい海辺の家が見つかりましたか。その家のページを開いて「この物件について質問する」を使ってください。創業者がメールで返信し、ご質問は無料です。売買を不動産会社が担当している場合は、掲載している不動産会社のKoryoyaに英語でのサポートを頼むこともできます。お問い合わせはまず私たちに届き、メールアドレスを確認していただき、私たちが転送してはじめてKoryoyaに届きます。メッセージには、洪水、津波、高潮についての質問を自治体か不動産会社に尋ねてほしいと書いてください。掲載している不動産会社は、不動産会社のページで確かめられます。