ネットで広まっている見出しは、事実ですが、誤解を招きます。空き家(日本にある、誰も住んでいない家)のごく一部は、自治体の空き家バンクで0円で掲載されています。たいていは、空いたままの建物を持ち続けてお金を払い続けるより、使ってくれる人に譲りたいと所有者が考えているからです。けれど「手に入れるのがタダ」と「持つのがタダ」は同じではありません。このガイドでは、私たち自身のカタログのデータと公的な情報源で、その二つを分けて見ていきます。
本当にタダの空き家は、ありますか
はい、少しだけあります。自治体の空き家バンクが0円で掲載している家があり、維持費を避けるために家を譲る個人の所有者もいます。まれなケースで、たいていは人口が減る農村にあり、大きな修繕が必要なことも多くあります。現在のカタログでも、圧倒的に多くの物件には、0ではない実際の売出価格が付いています。
実際にある無料の物件には、共通のパターンがあります。所有者が使えない家を相続し、その家は縮小する町にあり、持ち続ける年間の費用(税金、保険、維持)が、利益を出して売れるという望みを上回っているのです。譲ることは、所有者にとって合理的な選択であり、見返りのない贈り物ではありません。
無料や、それに近い掲載があるのは、なぜですか
日本には何百万戸もの空き家があり、地方の人口は減っています。所有者は、自分が住む場所から遠い家を相続し、意味のある価格では売れないのに、毎年の固定資産税や維持費は払わなければなりません。意欲のある買主に、ときには無料で渡すほうが、持ち続けるより安いことが多いのです。
規模は全国的です。総務省統計局が行う住宅・土地統計調査では、空き家が何年も数百万戸と数えられ、調査のたびに割合が上がっています。この余りが、市場の最も安いところで価格が名目的な水準まで下がり、ときにはゼロになる理由です。
所有者に行動を促す、税の面もあります。住宅用地の上にある家は、通常、固定資産税が大きく軽減されます。家が管理の悪いものとして正式に指定されると、その軽減が外され、年間の請求額が大きく上がることがあります。詳しくは、空き家の固定資産税が6倍になる仕組みと避け方のガイドで説明しています。傷んでいく空き家の所有者にとって、このリスクも、手放す理由の一つです。
手数料などを払うと、実際の費用はいくらですか
0円の家が、費用ゼロであることはありません。不動産取得税や登録の費用、不動産会社や司法書士への報酬、毎年の固定資産税、そして多くの場合、大きな改修費がかかると見込んでください。新しい屋根、配線、配管が必要な「無料」の家は、すでにしっかりした安い家より、費用がかかることがあります。
価格が0円でも残る費用を、分かりやすく挙げます。
- 不動産取得税と登録の費用。 購入時には、価格にかかわらず、一度きりの税と登録の免許税がかかります。とても安い家では、価格そのものを超えることがあります。
- 司法書士への報酬。 日本では、所有権の移転は、通常、資格をもつ司法書士が行い、登記の作業に報酬がかかります。
- 毎年の固定資産税と都市計画税。 所有している間は、毎年払います。安い農村の家では、たいてい少額ですが、ゼロではありません。
- 改修。 これが最も大きな費用です。長く空いていた家では、構造、屋根、配線、配管の工事が必要になることが多くあります。実際の金額は、空き家の改修に実際にかかる費用で説明しています。
正直にまとめると、表示されている価格は、取引全体の中で最も小さい数字であることが多いのです。
この情報の根拠
Engawaは、すべての物件を、元の物件情報と公的な行政の記録から作り、各物件の売出価格とその推移を保存しています。カタログ全体の価格の分布を述べるときは、見出しをなぞるのではなく、現在カバーしている町の、私たち自身の整理されたデータを読んでいます。物件に本当に価格がない場合は、数字を作らずに、出典のリンクとともに「不明」と表示します。掲載は北海道から沖縄まで広がっていますが、都道府県によって厚みは違い、都道府県ごとの表示で、いま公開中の件数がそのまま分かります。
無料の空き家を、特に探すべきですか
無料の家だけに絞って探すのは、たいていは間違った探し方です。無料の枠はとても小さく、状態が最も悪い家や、最も辺ぴな家に偏っており、近くの安くてしっかりした家より、所有にかかる総費用が高くなりえます。表示価格ではなく、総費用と状態で並べ替えて探すほうが賢明です。都道府県ごとに少ない予算で何が買えるかは、都道府県別の空き家の価格をご覧ください。
より役に立つのは、自治体全体を一度に見ることです。典型的な価格、ハザードの状況、実施している改修補助金です。手厚い改修補助金があり、ハザードのリスクが低い町の控えめな売出価格は、土砂災害の斜面にある無料の家に勝ることがあります。この比較は、鹿児島の家と京都の家のページから始められます。
よくある質問
外国人も、無料の空き家をもらえますか。
原則として、もらえます。日本には、不動産の購入について国籍の制限がなく、0円の掲載も同じです。違いが出るのは、特定の空き家バンクや自治体の制度が、その地域に住むことや移り住むことを求めるかどうかです。求めるところもあります。手続き全体は、外国人が空き家を買うにはをご覧ください。
無料の空き家には、条件が付きますか。
付くことが多くあります。自治体の制度は、移り住むこと、決まった期間内に改修すること、賃貸ではなく主な住まいとして使うことを求めることがあります。条件は自治体によって違うので、制度の内容を読み、決める前に町にご確認ください。空き家バンクがこうした規則をどう決めているかは、空き家バンクとは何か、その家に住まなければならないのかをご覧ください。
無料の空き家は、状態が悪いのですか。
原則として、安い家ほど手がかかり、無料の家は、その極端なところにあります。屋根、湿気、構造の問題を抱えたまま、何年も空いていた家が多くあります。必ず建物調査と修繕の費用を予算に入れ、「無料」は節約ではなく、出発点だと考えてください。
無料の家は、全体として、安い家より安いですか。
そうとは限りません。税金、手数料、改修を足すと、小さな売出価格のしっかりした家のほうが、すべてを取り替えなければならない無料の家より、総額で安くなることがあります。表示の数字ではなく、所有にかかる総費用を比べてください。
正直なまとめ
無料の空き家はありますが、市場では誤差のような存在で、「無料」が表すのは価格であり、費用ではありません。賢い進め方は、自治体全体を、価格、状態、ハザードのリスク、使える補助金で比べ、税金、手数料、改修を、正直に予算に入れることです。
各物件のハザードと補助金のデータが付いた、出典つきのカタログを、鹿児島からご覧ください。ご質問はチームにどうぞ。私たちは定額の料金をいただき、取引金額に応じた手数料はいただきません。ですから、物件をよく見せる理由がありません。